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不良率0.1DPPMへの鍵! Streetwise™

医療、自動車、鉄道etc・・・半導体デバイスは人命に係わる分野にも多く使用されるようになり、デバイスの性能の向上はもちろんの事ながら、それらのデバイスが故障・破壊しない為の信頼性に着目しなければいけない時代になりました。 特に車載デバイスでは昨今のハイブリッド自動車の普及にも重なって、半導体デバイスが大量に使われ、今そのデバイスの信頼性が非常に重要視されています。
今日は、ウエハソートの段階で不良品を自動的に判別し除去する画期的なソフトウェアStreetwise™(ストリートワイズ)の紹介をします。

2008年4月

 

信頼性のバスタブカーブ

代表的な信頼性のバスタブカーブに示されるように、初期故障を引き起こす製品は沢山出ています。そして、未だにそれらの故障する不良デバイスを事前に判別して取り除くことは難しいと言われています。
しかし、この初期故障となったデバイスを詳しく調べてみると、 アウトライアと呼ばれる“テストではパスしていたが、他のデバイスとは少し違う特性をしめしていた怪しいデバイス”が見つかりました。

ではこの怪しいデバイスとはどんなデバイスなのでしょうか?

   

従来のウエハソートの段階におけるパラメトリックテストではテストの規格(テストリミット)を定めて、測定結果と照合し、その規格から外れているものをフェイルデバイスとしています。(右図赤丸部分)
しかしこの分布図を詳しく見ると、テストの規格には収まっているが、中央の主要分布から大きくはずれたデバイス(右図黄色丸部分)が存在します。
つまりこのデバイスはパスデバイスだが他のデバイスとはちょっと違う怪しいデバイスと言うことができます。
パラメトリックアウトライア
   
ジオグラフィックアウトライア

また、面内傾向を見ると、左図のように不良デバイスに囲まれているパスしているデバイスがあります。周囲のデバイスが不良としてフェイルしているのにもかかわらず、一つだけパスしているというのも、怪しいデバイスといえるでしょう。
また、あきらかにステッパ異常による不良と思われるパターン不良があった場合も同様に、そのパターンにあてはまる部分にあるパスデバイスも怪しいデバイスといっても過言ではないでしょう。

   

さらに、右図のようにロットを通して見た時に、各ウエハの同じ位置に連続して発生している不良デバイスが存在していた場合に、連続して不良していた位置にかかわらず数枚のウエハのみパスしているとすると、そのデバイスも怪しいデバイスと言えるでしょう。
コンポジットアウトライア
   
LSI Logicとポートランド州立大学ホワイトペーパー
 確かにこれらを見ると怪しいデバイスといえますが、実際のところ本当に初期故障の原因となっているのでしょうか?
歩留まりを上げろ上げろといわれている中、ただ怪しいからといってアウトライアを不良扱いするには、アグレッシブな行為すぎて非常に勇気がいります。
そこで、このような怪しいデバイス(アウトライア)の品質が実際にどんなものなのかをLSIロジックとポートランド州立大学が調査し、ホワイトペーパーが出されています。
そのホワイトペーパーによると、アウトライアを検出し除去することによって、初期不良率が約50%程度改善されたという結果が出ています。
LSI Logic及びポートランド州立大学が発表した“統計的ポストプロセス”システム のホワイトペーパーはこちら(pdf)
   
さて、アウトライアを取除けば初期不良率を改善することができそうだということが分かったとして、どのようにしてアウトライアを発見すれば良いのでしょうか? 各パラメトリックテスト結果の分布図を人が目で見て、アウトライアを発見していては時間ばかりがかかってしまい拉致があきません。またウエハマップの面内傾向も同様に、人が目で見て危険箇所を探すことはTAT(Turn Around Time)を考えた場合に生産ラインで全てのウエハを分析するのは非現実的といっても過言ではないでしょう。
そこで、これらのアウトライアを自動的に除去できるようにしようとして考案されたのがStreetwise™というソフトウェアです。
※右図はStreetwise™画面イメージ
Streetwise GUI
   
Streetwise構成図

Streetwise™は独自のアルゴリズムによってアウトライアを自動的に見つけ出すことができる。しかも見つけたアウトライアをその危険度によって分類する。これにより「捨てるデバイス」、「捨てはしないが再テストをして品質を確かめるデバイス」「完全に良品デバイス」等使い分けることによって、 「高品質」かつ「高歩留まり」を達成することが可能になります。
特に自動車等の高信頼性が求められる車載デバイスでは非常に注目を集めており、自動車メーカー最大手でもあるトヨタ自動車様でも採用され、今日の市場において高度なアウトライア検出と不良率、品質コスト削減を目的とした半導体デバイスの信頼性向上ソリューションとして、今注目を集めています。

   
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