高電流測定時のプローブに流せる許容電流

沢山のユーザーから「通常は針に何アンペア流せるの?」と質問を受けることは少なくない。そこで、今回は通常のプローブニードルにはどれくらいの電流が流せるのか?それを解き明かしていこう。ちなみにこの内容はSWTWでD.GonzalesさんとJ.Kisterさんによって発表された内容の一部である。
2008年7月

 

通常のプローブニードルといって想像がつきやすいのがカンチレバープローブだろう。その許容電流(Ampacity)は通常測定条件での導通部分とボンディングパッドの最大許容温度により決まる。しかし残念ながらプローブの許容電流はアプリケーションによって多くの要因に基づき異なる。

例としては以下のようなファクターがあるが、しかし、
これらに限定される訳ではないので注意してもらいたい。
 ■プローブ先端直径
 ■デバイスをプローブしている際の温度
 ■機械的接点
 ■電流印加時間
 ■電流パルス間のインターバル時間
 ■プローブチップの温度
 ■接触抵抗
 ■etc...

 

 

Pitney (1972) は経験的に判断した“概算法”を報告した。これにより電流が定常状態時の丸型ワイヤの許容電流を算出できる。

-注意-
この公式は電流パルスの持続時間や電流パルス間の時間は考慮していない。コンダクターが短絡電流パルスではより高い電流に耐えられるという事は証明されてきた。Pitneyによると、電流容量はパルス幅0.5秒の場合5倍に、50ミリ秒の場合で10倍になる。電気的に並列な複数のコンタクトポイントを使うと 電流容量をさらに増やす事ができるという。

この研究は1999年にSouthWest TestWorkshopでD. GonzalesとJ.Kisterにより発表された資料を基にしている。


プローブ先端の直径を限界寸法、つまり安定条件下での近似値にすると、プローブの許容電流を得られる。
予想されるように、針先が太いほどより大きい電流を流す事ができる。(1milは約25μm)

 


ちなみに、電流が流れすぎるとアルミが溶接される

 


これはデバイス側が壊れたときの写真だ
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