いろいろな種類のバーンイン装置を紹介

バーンイン装置と一言で言っても色々な種類のバーンインが存在する。大分類をするのであれば【温度制御】と【試験内容】に分けられる。温度制御でもっともポピュラーなのはチャンバー型バーンインだろう。その他にもガス型、オイル型、空気型、溶液浸型等がある。また、試験内容としてはストレスバーンインなのか、モニターバーンインなのかで大分類できる。これらの内容を踏まえて、ティアテックで現在取り扱っているバーンイン装置を紹介する。

2008年8月

 

ティアテックではほとんどの型のバーンイン装置を取り扱っているが、その中でも特殊なバーンイン装置に力をおいている。右の写真は【チャンバーレス・ガス型】の【モニターバーンイン】装置になる。バーンイン装置としてはハイエンドモデルになる。ターゲットデバイスとしてはハイパワー(>20W)CPUやMPUがメインになる。

試験はストレス型とモニター型の両方を選択でき、モニター型であればJTAGのようなインターフェイスを利用した試験も可能になる。また、モニター型でDigital I/Oより信号を入力し、測定をする形のファンクションテスト方式ももちろん可能である。

では温度制御を見てみよう。上記の装置は左の写真のようなBIB(Burn-In-Board)装着になる。これはガス型の一つの特徴といえる。

ガス型とは冷蔵庫と同じ原理を利用し、ガスを利用することで温度を変化させる技術を利用する。ハイパワーデバイスになると自己発熱による温度上昇は免れない。チャンバー型バーンインに入れたところで個々のDUTの温度はそれぞれ持つ特性に依存しながら温度が試験温度(例:125度)よりも高くなってしまう。そこでこのガス式が役に立つ。個々のDUT温度を測定しながら、温度を制御するのである。

右のシステムはモニタ型バーンイン装置でオイル型を採用したものだ。本来「水冷」と呼ばれるものになるが、「オイル」を使うことにより、より効率の良い熱交換が可能となる。

ラックがドローワー(引き出し)型になっており、測定デバイスを個々のドローワーの中に設定し、試験を開始する。これはレーザーダイオードのようなデバイスに適しており、中でレーザーダイオードの試験をしながら、温度の制御をしている。

液体にもいろいろな種類がある。ウェハーチャックなどでよく利用されている【ガルデン】もその一つだが、廃液問題や毒性問題などが指摘されている(ガルデンは種類にも夜が、一定温度以上に達すると気化し、気化された空気は毒性が高い)。そこでこのシステムでは問題点が少ないシリコンオイルを利用することで制御しているのである。

左の小さなユニットはGaAs FET試験用のバーンイン試験装置になる。ストレス型で、チャンバータイプになる。このチャンバー型はもっともポピュラーな試験方法であるが、BIB(消耗品)の費用がとても高い事で知られている。つまりランニングコストがとても高く、マルチソケット(ソケットレス)バーンイン装置の開発は急務になっているが、簡単ではない。

 

では温度制御に関して色々あると述べたが、その利点・欠点を挙げてみよう。
■チャンバー型(Oven Based System)
  ⇒温度制御はチャンバーごとに行い、精度は低い
  ⇒スループットはBIBへのDUT載せ替え時に時間を要する為遅い
  ⇒システム自体はもっとも安価で購入できる
■空気型(Air Impingement)
  ⇒温度上昇はソケット側から行い、DUT上部に空冷(ファン)を取り付け、個々に温度制御可能
  ⇒個々に温度制御が出来る安価なシステムだが、ハイパワー系は不可能
■ガス型(Gaseous System)
  ⇒熱を裏面からくわえ、上面からガスで冷却する、ハイパワーDUT(〜450W)対応
  ⇒個々の温度制御としては最高峰だが、とても高価である
■オイル型(水冷・Chilled Water System)
  ⇒ハイパワーDUT対応(〜100W)、オイルを利用し、温度上昇・下降が可能
  ⇒個々のDUT温度管理システムとしては最も現実的なシステム
■溶液浸型(Immersion)
  ⇒温度制御された絶縁溶液に漬け込むタイプ、超ハイパワーDUTに対応(〜1kW)
  ⇒沢山のDUTを一度にテストできない(〜100DUT/システム)
  ⇒高温、低温試験が可能となる。コストは高いが、溶液循環システムでエコタイプ

特殊なバーンイン装置をお探しの方、ぜひ下記から「こんなバーンイン装置作れるか?」という問い合わせを貰いたい。

 

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