次世代【ハイパワーBurnIn】と呼ばれるバーンインテスターの紹介

今回はLogic系でWattageの高いプロセッサー系に利用されるバーンイン装置の紹介をする。従来のバーンイン装置で何が問題か?それは【自己発熱】による【温度制御】がうまく出来ていない部分だ。デバイスのパワーが上がれば必然的に自己発熱は起きる。だからPC等は高機能になればなるほどクーラーの音はうるさくなるし、ヒートシンクも大きくなる。では出荷前にどうやってパワーLogicをバーンインするのか?それに迫りたい。
2008年6月

 

これが今回紹介する装置、バーンインテスター5030型だ。この装置は実はある企業から頼まれてEADS社(会社紹介は下記の通り)がカスタムメイドで作成した装置になる。

今までのバーンイン装置でなにが問題点か???

それはパワーLogic(CPUやMPU等)の【自己発熱】を制御しなければいけない事から始まっている。

では実際にどのような問題か???

それは従来通りのチャンバーに入れる形の測定システムではデバイスをソケットに取り付け、チャンバー内の【雰囲気】を【バーンイン温度】にするのだが、デバイスの自己発熱により暴走したDUT(Device Under Test)は実際の雰囲気温度よりも高い温度に達し、その状態でバーンインをしていることになる。つまり自殺するDUTもあるし、なによりもメーカーとして【動作保障温度とその特性】を明確にする事すら出来なくなる。


この紹介したEADSという会社、大きな会社だ。一番有名なのはエアバス(飛行機)を製造している会社という事だ。航空宇宙関係や車載デバイス達は真っ先に【信頼性】を重要視された。そこで、EADS米国(EADS North America)の中にTest and Serviceという会社を設立し、そこでさまざまな試験装置を作っている。(ちなみにこの会社はRacal Instrumentsという有名な超大型測定器メーカーを買収し、そこと共同で仕事をしている)

 


上記の写真は大量に【特殊バーンイン装置】があるお客様用途として製造されている時の写真だ。すごい数を製作している。

右の写真はEADSという会社で【ジェットエンジンの試験装置】すら作り上げ、世の中に貢献をしているという写真だ。

 


これはRACAL Instrumentsのロゴも入っている【製品群】の紹介だ。簡単に言えばピラミッド型の【完全ソリューション屋】ということになる。一番多く生産されているのは【標準品】となり、これらはDMMや周波数カウンタ等のテストボードになり、各種テスターメーカーに販売をしている。その上はそれらボードをカスタムで作り変えるという【カスタム品】となる。さらに、それらをハードウェア的に全てをインテグレーションすると言う【インテグレーション品】があり、それにソフトウェアを乗せ、「ボタン一つ押すだけでテストが出来る!」というコンセプトの【Turn-Keyソリューション】、そして、更にお客様の要望を元に作り上げるのではなく、お客様が現在持っている【問題】を一緒に考え、ソリューションを提供するという【コンサルタント】業務をも行っている。600名以上のスタッフがその会社を支えている。



それでは最初の問題点に戻ろう。左上の図はバーンイン温度のばらつきが大きい図。右はその温度ばらつきを減らした場合の図になるが、言いたい事は【個別DUT毎の温度制御】をする事が重要だということ。それを可能にしたのがこの装置だ。

 


ここにあるソフトウェアのサンプル画像はどのように装置を管理するか、どのように装置を動かすか、そしてモニターするか?のイメージである。

まずは紹介(Introduction)としてここまで書くが、装置の概要を説明する上で重要となる資料を下記からDL出来るようにしておこうと思う。もし興味のある方はDLして参照してもらいたい。もし英語が苦手!という方がいれば一方欲しい。色々な資料があるが、出せる資料と出せない資料があるので、興味のある方は連絡をくれると嬉しい。

EADS社製 バーンイン装置カタログ

EADS社製 バーンイン装置紹介ムービー

Intelが発表したNGBI (次世代バーンイン)のWhite Paper

 

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